登る / climb
【丹沢の地形】
丹沢は神奈川の屋根と呼ばれ、東西40km南北20kmに及び神奈川県の面積の6分の1を占める広大な山域です。最高峰の蛭ヶ岳を中心に、東側には丹沢山、塔ノ岳、大山が北側には袖平山、焼山がそびえます。蛭ヶ岳より西側には檜洞丸、大室山、菰釣山があり、山中湖近くの三国山まで甲相国境稜線の長大な尾根がのびています。地質学的には、西丹沢の多くを構成する石英閃緑岩があり畦ヶ丸あたりの白くザレた稜線や玄倉川などの渓谷を白く特異な景観にしています。
【丹沢の植物】
丹沢は標高2000mに満たない山地ですが、800m以上はブナやミズナラ等の落葉広葉樹林が広く分布しています。針葉樹ではモミが多く、山を彩る花々は初夏の名花シロヤシオツツジを筆頭とするツツジ類、盛夏の稜線にはマルバダケブキが咲き誇ります。初秋にもなると丹沢の固有種であるサガミジョウロウホトトギスが沢の源頭で風に揺れ、10月下旬頃の姫次のカラマツ林の黄葉も見事です。
【大倉尾根】
【大倉 ⇒ 塔ノ岳】 コースタイム 3時間30分
大倉から塔ノ岳山頂を一直線に目指すコースで、通称「バカ尾根」と呼ばれる大倉尾根をひたすら登ります。途中には急傾斜の場所もあり、少々きついかもしれません。しかし、塔ノ岳山頂に到達した時の達成感と、相模湾から富士山まで見渡せる眺望は格別です。
コース途中にはベンチや山小屋がありますので、無理をせず、休憩を取りながら登山を楽しんでください。
【表尾根】
【ヤビツ峠 ⇒ 塔ノ岳】コースタイム 4時間40分
※上記のコースタイムは護摩屋敷の水場を経由した場合です。ヤビツ峠から岳ノ台を経由する場合のコースタイムは5時間26分。
【菩提峠 ⇒ 塔ノ岳】 コースタイム 3時間45分
表尾根はとても眺めが良く、秦野市街から湘南の海まで見渡すことができます。
歩行距離は長く、それなりに起伏もありますので、時間に余裕を持った登山計画が必要です。二ノ塔から塔ノ岳までは分かりやすい尾根筋を歩きますが、途中には落差の大きな鎖場もあります。
距離と時間の分、歩き甲斐のあるコース設定になっています。
【丹沢主脈】
【塔ノ岳 ⇒ 丹沢山】 コースタイム 1時間30分
【塔ノ岳 ⇒ 蛭ヶ岳】 コースタイム 3時間30分
丹沢主脈は丹沢山地の塔ノ岳から丹沢山や丹沢山地最高峰の蛭ヶ岳を経て焼山に至る稜線です。 大倉やヤビツ峠など登山口が近い塔ノ岳までは登山者が多いが、塔ノ岳以北になると登山者はやや少なくなり、静かな山歩きが楽しめます。
【丹沢三峰】
【塔ノ岳 ⇒ 三叉路】 コースタイム 6時間00分
丹沢三峰は丹沢山から北東にのびる約11㎞の長い尾根です。ブナ等の森の中を瀬戸沢(せとざわ)、太礼(たれい)、円山木(えんざんぎ)、本間ノ頭(ほんまのあたま)の各ピークを越えて歩く登山道です。5月中旬から6月初めにはトウゴクミツバツツジやシロヤシオが紅白に乱れ咲き、目を奪われます。
塔ノ岳まで登り、さらに丹沢山から丹沢三峰を登降して宮ヶ瀬まで歩く長いコースなので健脚者向きです。