2024/03/23

今朝6時半頃の気温は−3.5℃この時間の山頂は霞がかっており西側の景色は御正体山や杓子山までしか見えておりません。また南西からやや強い風が吹いています。大倉尾根上部や表尾根では風の影響を受けそうです。

さて話しは変わりますが、先日表尾根の塔ノ岳山頂直下の岩混じりのザレた斜面を下山中の登山者(単独)が足を捻挫して行動不能になりました。山頂から近かったので様子を見に行き救助を要請しました。そして登山者に救助が来るまで寒いから防寒着を着て持つように伝えると『今着ている物以外の着る物を持っていない』と返答がありましたので毛布を貸しました。その登山者のザックはトレランザックまでとはいかないがかなり小さめで、登山スタイルとしてはULといった感じでしょうか。ULというのは必要な持ち物まで削って軽くするものでは無いと思います。登山をするのに最低限必要な物がしっかりベースにあって、そのうえで軽さやコンパクトさを追求していくものだと私は思っています。ただ闇雲に軽くすればいいというものでは無いことを改めて思いました。

この時の気温は−4℃、東斜面で昼過ぎから日影になる場所でした。行動を止めた人の体温は上がる訳もなくあっという間に冷えてしまいます。駆けつけた時には寒さで手は震えていました。

今回は救助の要請を10時40頃に行いました。実際に救助されたのは16時過ぎでした。地上部隊が到着後に木々の無い開けた場所まで登山者を担ぎ上げてそこでヘリを呼ぶ流れでしたが、地上の風が影響しヘリが飛べずこの時間になったそうです。少々時間が掛かっているように感じるかもしれませんが、安全かつ確実に救助を行うためです。

せっかく捻挫だけで済んだのに、防寒着やウィンドシェル等を持っていなかったことで最悪の場合、低体温症で、、、 ということも考えられますよね。

登山をする際、どんな装備が必要なのか今一度考えてみしょう。

それでは良い週末になりますように!!

(小屋番 かねや)

塔ノ岳 尊仏山荘

塔ノ岳山頂にある山小屋 表丹沢最高峰の山頂は富士山や丹沢山塊の山並み、相模湾など360度の展望と 丹沢随一の夜景スポット